理想の暮らしは収納から!計画的な収納づくりのすすめ
2025.10.20
家づくりのお役立ちコラム
注文住宅を建てたお客様からよく伺う声のひとつに、「もっと収納について考えておけばよかった…」という後悔があります。「とにかくたくさん収納が欲しい」と思っていたのに、いざ住んでみると物が収まらない、出し入れがしづらい、といった悩みが生まれることは少なくありません。
実は収納は、ただ“しまう場所”を確保することではなく、“暮らしの動線”や“ライフスタイル”と密接に関わっています。つまり、どこに・何を・どのくらい収納するかという「計画性」が、日々の快適さを大きく左右するのです。
今回は、後悔のない収納づくりのために知っておきたいポイントを、2つの視点からご紹介します。
収納の「配置」が暮らしを変える
収納の満足度を左右するのは、量よりも場所です。いくら広い収納でも、使いたい場所から遠ければ意味がありません。
・“使う場所の近く”に収納を設ける
たとえばリビングに家族の上着やランドセルを置くなら、玄関からリビングへ入る導線上にファミリークローゼットを配置すれば、帰宅動線がスムーズになります。キッチンの近くにパントリーやごみ箱スペースがあれば、家事の効率も大幅アップ。
・季節物や頻度の低い物は“奥へ”
使用頻度によって収納の「手前・奥」「高い・低い」位置を分けることも大切。クリスマスの飾りや来客用の布団などは、天井収納や階段下など奥まったスペースを活用すると無駄がありません。
・居室にも“ちょこっと収納”を
意外と便利なのが、各部屋に設けた小さな収納。個室に1ヶ所あるだけで、掃除道具や日用品をすぐに取り出せて便利です。
「今」と「未来」の暮らしを想像する
もうひとつ忘れてはいけないのが、家族のライフスタイルの変化です。
・子どもの成長と収納の役割
子どもが小さいうちはリビング収納でおもちゃや学用品を管理できますが、成長すれば個室での自立収納が求められます。成長に合わせて収納場所や棚の高さを変えられる設計だと、長く快適に使えます。
・家族構成の変化にも対応できる工夫を
将来的に子どもが巣立ったり、親と同居したりといった変化も想定し、フレキシブルに使える収納スペースを設けておくと安心です。可動棚や間仕切りのない収納空間などは、用途変更にも対応しやすくおすすめです。
・“見せる収納”と“隠す収納”のバランス
あえてお気に入りの器や雑貨を飾る「見せる収納」も、空間に個性を加えるアクセントに。反面、生活感のあるものはしっかり“隠す”収納でカバー。どちらもバランスよく取り入れることで、おしゃれで快適な住空間が生まれます。
収納は“暮らしをデザインする”ための鍵
収納はただの箱ではなく、「暮らしの質」を左右する大事なパーツです。使い勝手、配置、未来への対応力…。これらを建築段階から意識しておくことで、使いやすく、片付けやすく、居心地の良い空間が完成します。
そして何より、「どう暮らしたいか」を考えることが、最良の収納計画への第一歩です。これから家づくりを考える皆さまには、ぜひ“暮らしとリンクする収納”に目を向けていただきたいと思います。



























