暑さ本番になる前に敷地内&隣接水路の草取りを急いでいる全身筋肉痛・・・設計の中山です。

磐田市H邸新築工事の進捗状況ですが、着手するために必要な申請業務が完了しました。申請の観点から注意ポイントを紹介いたします。

①下図を見ていただきますと敷地と道路(グレー)の間に水路(ブルー)があります。

 

建物を建てるためには、敷地が幅員 4m以上の道路に 2m以上接していなければならないといった『接道義務』が建築基準法で決められています。出入りのための橋(イエロー)を架けることで接道要件を満たすことができます。

橋の新設をする場合や既存の橋がある場所でも建築確認申請前に建築基準法第43条許可申請が必要になります。

今回は前面道路が2項道路(みなし道路)といって幅が4m未満の道路になりますので、県や消防同意にまわることになりました。

②用途地域(建築できる建物の種類、用途の制限を定めたルール)は第一種低層住居専用地域に属しています。用途地域のなかで1番制限が厳しいエリアといっても良いかもしれません。
どんな制限があるか見てみましょう。

1.建ぺい・容積率の制限は他のエリアより敷地に建てられる建物の大きさが小さくなります・・・申請建物の大きさ適合
2.道路斜線制限(道路への日照・採光・通風を確保するための制限)・・・こちらも適合
3.北側斜線制限(北側に住む方が南からの日照を確保するための制限)・・「真北方向」で一定の勾配で算定(東側立面図参照)

良好な住環境を保つよう、建物同士の距離や高さ等制限されています。

③下の図は道路等と敷地に高低差がある絵になっています。この高低差は地表面が水平面に対し30度を超える角度をなし,かつ,その高さが2メートルを超える土地になっており、それを『がけ』と言います。がけ上、がけ下で建物を建築するための対策をしなければいけませんが、今回はがけ上。

自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度を「安息角」を出し、基礎を安息角の下まで到達する深基礎にして対策をしました。

④長期優良住宅の認定を取得しました。

難しい話になってしまいましたが、住まう方の安全性や近隣や環境の配慮・建物の性能などいろんな角度から考えて建物を建てるというのは大変な事ですね。

もうすぐ建物も着工、今後の進捗をおたのしみに!