モジュールと尺貫法@建築で使う単位
2021.11.09
建築的小噺
「素因数分解?一次方程式?これ、将来のいつ役に立つんだよ!?」とキレながら勉強しているそこの君!というか息子よ!今、君に教えるためにメチャメチャ役に立っているんだぞ!
こんにちは、設計の森です。
住宅のプランを進める上で“モジュール”という考えがあります。モジュールとは基本単位となるものです。
簡単に言うと、方眼紙のマス目にあたるもので、ひとマスは3尺が基本となります。
1尺≒303.03㎜ですので3尺は909.09mmとなりますが、メートル法に置き換えて910mmとしています。
モジュールには主に上記の“尺モジュール”と、ひとマスを1,000mmとする“メーターモジュール”の2つがありますが、現在最も多く採用されているのが尺モジュールです。
尺モジュールにも関東間(江戸間)と関西間(京間)など地域によって寸法に違いがありますが、柱芯間隔を基準とするか、畳寸法を基準とするか、の考え方の違いからきています。(ここ浜松の尺モジュールは910mmです)
大工さんとのやりとりはもちろん、建築の現場では今でも尺貫法が活きています。
様々な部材の寸法も“尺・寸”を基本とした、1寸の30mmと1寸の半分の5分である15mmの倍数にしたものがほとんどです。例えば断面の1辺の長さが、管柱と土台は3.5寸=105mm、通し柱は4寸=120mm、といった具合です。
さらに、間(けん)という言い方もありますが、1間(けん)=6尺、半間=3尺です。
浜松市内に『六間道路』という通りがありますが、道路の幅が6間≒10,920mm(約11m)あったことから、そう呼ばれているのですね。